舌がんについて
どうも、ニートのにゃかです。
今回は僕が患ってしまった病気、舌がんについて書いてみようと思います。
舌がんとは
頬、口底、歯肉など口腔内に発症するがんの種類の一つで、罹患する人の多くは男性で50~70歳代の方が多いようですが20~30歳代などの若い方が罹患することもあるそうです。実際僕は20代でこの病気を患いました。
現在、日本では2人に1人ががんにかかると言われていますが、舌がんなどの口腔がんに罹患するのはその内わずか1~3%程だそうです。
舌がんの原因
酒、タバコなどの科学的刺激や虫歯、合わない義歯などによる慢性的な物理的刺激が原因と考えられそれらを避けることが予防に効果的と考えられていますが、まだハッキリとはわかっていないそうです。
僕は酒もタバコもしませんし義歯も虫歯もありませんでしたがそれでも舌癌を罹患しました。
舌がんの症状
舌がんの多くは舌の側面にでき、周りと比べ白くなる白斑病変を伴うことが多いそうですが、中には奥の方にでき早期の段階では見落としてしまうこともあるそうです。
進行すると潰瘍形成のため痛み、出血、口臭がみられるそうです。
舌がんのステージ
舌がんはTNM分類、病期分類、臨床型分類を用いて病期を評価し、治療内容を決定します。
- ●TNM分類
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【T:原発腫瘍】
TX:原発腫瘍の評価が不可能
T0:原発腫瘍を認めない
Tis:上皮内癌
T1:最大径が2 cm 以下の腫瘍
T2:最大径が2 cm を超えるが4 cm 以下の腫瘍
T3:最大径が4 cm を超える腫瘍
T4a:骨髄質,舌深層の筋肉(外舌筋),上顎洞,顔面の皮膚に浸潤した腫瘍
T4b:咀嚼筋間隙,翼状突起または頭蓋底に浸潤した腫瘍,または内頸動脈を全周性に取り囲む腫瘍【N:所属リンパ節】
NX:所属リンパ節転移の評価が不可能
N0:所属リンパ節転移なし
N1:同側の単発性リンパ転移で最大径が 3 cm以下
N2a:同側の単発性リンパ節転移で最大径が 3 cmを超えるが 6 cm以下
N2b:同側の多発性リンパ節転移で最大径が 6 cm以下
N2c:両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が 6 cm以下
N3:最大径が 6 cmを超えるリンパ節転移【M:遠隔転移】
MX:遠隔転移の評価が不可能
M0:遠隔転移なし
M1:遠隔転移あり
- ●病期分類
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上記のTMN分類を基に、ステージをⅠ~Ⅵへ分類します。
・ Ⅰ期:T1N0
・ Ⅱ期:T2N0
・ Ⅲ期:T1N1、T2N1、T3N0、T3N1
・ Ⅳa期:T1N2、T2N2、T3N2、T4aN0、T4aN1、T4aN2
・ Ⅳb期:T1N3、T2N3、T3N3、T4aN3、T4bN0、TabN1、T4bN2、T4bN3
・ Ⅳc期:T1M1、T2M1、T3M1、T4aM1、T4bM1
- ●臨床型分類
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舌がんでは、簡便で臨床病態をよくとらえられているという観点から、臨床発育様式分類として、以下のような分類をすることもあります。
・ 表在型:表在性の発育を主とするもの
・ 外向型:外向性の発育を主とするもの
・ 内向型:深部への発育を主とするもの
僕の場合はT3N0のステージⅢの外向型でした。
舌がんの生存率
舌がんの5年生存率はⅠ期で80.5%、Ⅱ期で72.8%、Ⅲ期で58.3%、Ⅳ期で34.0%となっていて、早期にがんが発見でき、腫瘍が小さく、転移が無ければ治癒率は高くなり、予後も良好となります。
しかし、転移がある場合、予後は比較的不良となります。
さらに、舌がんは型によっても生存率に差が生じ、表在型の5年生存率は92.8%、外向型 は90.1%、内向型は76.7%となっています。
ちなみにこのよく聞く5年生存率という言葉ですが、これは診断から5年後の生存が確認できた割合ですので、中には生きているけれども再発して余命僅かといった方も含まれた数字ということになります。
舌がんの再発
原発巣からの再発率は11~24%程度といわれています。再発率に差が見られる理由としては、原発巣の発生部位の違いや、治療法の違いによると考えられています。
臨床型分類と原発巣再発の関係についてみてみると、舌がんのT1、T2では内向型が20%、表在型が12.4%、外向型8.8%と表在型や外向型に比べて内向型は原発巣での再発率が高くなっています。
さらに、腫瘍の厚みが3 ㎜未満のケースでの原発巣再発率は0%、3~9㎜では7%、10mm以上では24%との報告もあります。
特に1年以内での再発が多いそうですが、治療終了後も5年間は経過観察が必要となります。
舌がんの転移
舌がんT1、T2での一次転移率は表在型で4.9%、外向型で12.6%、内向型で24.9%と、内向型は表在型や外向型に比べて頸部リンパ節転移する確率が高いことが分かっています。
後発転移率を見てみると、表在型が12.5%、外向型が15.9%、内向型が27.6%と、内向型は表在型や外向型に比べて頸部リンパ節へ転移する確率も高いということが分かっています。
また、病理組織学的な舌癌原発巣の腫瘍の厚みは、頸部リンパ節転移と関連することが報告されています。腫瘍の厚みが一般的に4~5㎜以上である場合、頸部リンパ節への転移傾向が強くなるそうです。
舌がんの場合、治療時に頸部リンパ節転移が見られなかったとしても、治療終了後に約30%の人が頸部リンパ節転移を認めていることがあります。
そのため転移を防ぐためにあらかじめリンパ節を切除することもあるそうです。
おわりに
ここまで舌がんについて書いてみましたが、改めて自分の今後のことを考えさせられ気分が落ち込んでしまいました。
しかし僕の記事が少しでも誰かの役に立てればと思いますので次回の記事では僕の受けた手術、リハビリの内容や術後の様子などを書こうと思います。
参考文献
舌癌とは|症状や検査、治療、ステージなど【がん治療.com】
各種がんの解説:舌がん がん診療について|日本赤十字社 伊勢赤十字病院