舌がんの治療
どうも、ニートのにゃかです。
今回は舌がんの治療について書いていきます。
手術療法
ほとんどの場合は外科的な手法でがんを取り除く治療法が中心になります。
手術法には以下のようなものがあります。
局所切除術
がん全体と周囲の正常組織の一部を切除する手術法。がんが骨まで拡がっている場合には、そうした骨組織の切除も行われることがあります。
頸部郭清術
頸部リンパ節と頸部のそのほかの組織を切除する手術法。
最近では術後の後遺症を低減させるため、これらの組織を可能な限り温存する外科療法が工夫されるようになってきています。
再建手術
体の一部の再建を行う手術。口腔や咽頭、頸部などを修復するために組織移植などを行うことがあります。
口腔内の欠損に対しては、通常その患者さんの体の別の部分(腕の皮膚―前腕皮弁やお腹の皮膚― 腹直筋皮弁、足の皮膚―前外側大腿皮弁など)を使って再建します。
この際、術後の機能低下をできるだけ防ぐために、さまざまな再建外科の技術が駆使されます。
放射線療法
一般に口腔がんに対しては放射線療法単独で治療されることは少なく、術後治療など手術の補助療法として放射線外照射療法が行われます。
口腔がんに対して、内照射療法(密封小線源治療)を行う施設もあります。
化学療法
一般に口腔がんに化学療法を行う場合、遠隔転移に対して全身化学療法が実施されます。
口腔がんに対して病変を栄養する動脈内に直接薬剤を注入する化学療法を行っている施設もあります。
薬はその領域にあるがん細胞に集中的に作用することを期待されます(局所化学療法)。
治療の副作用と対策
栄養支援について
口腔は、摂食・嚥下、構語(言葉を発すること)などの機能を司る器官です。口腔がんの治療により摂食・嚥下、構語に悪影響を与えることが少なくありません。
とくに摂食・嚥下は生命を維持する上で不可欠ですので、これらの障害に対してはその程度によって栄養支援が考慮されます。
栄養支援の方法には流動食と経腸栄養があります。
経腸栄養には、細い管を鼻に通して胃などに配置したり、腹部外側に作った開口部を通して胃や腸管に配置して、その管から栄養を補給する方法があります。
手術療法
手術による副作用(後遺症)は主に切除した部位と範囲、その患者さんが持っているもともとの能力によって、その種類と重症度が異なります。
初期のがんだと切除後に重い後遺症が出ることはあまりないでしょう。
しかし、進行がんの手術で切除する範囲が広くなると言葉や食事に悪影響が出ますので、各種リハビリテーションが提案される場合があります。
たとえば、各種の摂食嚥下訓練、頸部運動訓練、構音訓練などです。
放射線療法および化学療法
放射線治療中の副作用には、のどの痛みや味覚障害、唾液の出にくさなどがあります。
のどの痛みは、治療終了後は徐々によくなっていきますが、その間、うがいや痛み止めの薬を使用したり、上記の栄養支援を含め、食事内容を工夫したりする(軟らかい食事にする、刺激のある食物は食べないなど)ことで対応します。
症状が強い場合は点滴などでの栄養管理が必要になることがあります。
味覚障害や唾液の出にくさは治療終了後も残る場合が少なくありません。
ガムをかんで唾液を促したり、水などを携帯して口を潤したりしている方も多いようです。
市販の口の中の保湿剤や薬などを使う場合もあります。
口腔内環境が悪くなり虫歯ができやすくなりますので口腔内を清潔に保つ必要があります。歯科医師により虫歯の治療を照射前からしてもらうなど口腔衛生管理がすすめられます。
化学療法
病気の種類や患者さんの年齢、全身状態、これまでに受けられた治療法などで使われる薬剤は異なってきます。
副作用は薬剤の種類などによっても異なりますが、主に吐き気や、腎臓機能の低下、骨髄機能の低下、口内炎などがあります。
これらに対して、制吐剤ほか薬剤や点滴、各種感染対策などが対策として考慮されます。化学療法の副作用はさまざまです。担当医師より十分にお話をお聞きください。
おわりに
長くなってしまいましたので今日はここで終わります。
僕は今回書いた治療法の内、局所切除術、頸部郭清術、再建手術、栄養支援、摂食嚥下訓練、頸部運動訓練、構音訓練とかなりの数の治療を受けました。
次回の記事では術後の状態などについて書こうと思います。
参考文献